とあるゲーマーのdiary

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ソシャゲがどうやって儲けているのか〜DAU編〜

ソシャゲではよくイベントが開催されます。

なぜソシャゲはイベントを開催するか?
それは次の理由からです。

DAUの維持向上

DAUとは毎日どれだけのユーザーがゲームを遊んでいるかという指標です。
無料でゲームを遊ぶことが出来るソシャゲで、なぜDAUの維持向上が大切なのか。
その理由を説明して行きたいと思います。

なぜDAUをキープする必要があるのか?

それは既存顧客の「客離れ」を防ぐことで、売上を効率よく改善することができるからです。

既存顧客の客離れを数%防ぐことで、2桁%の売上向上が見込めると、CRMや小売業界では経験則的に言われています。
また、一般的に新規顧客の獲得コストは、既存顧客の維持のコストの5倍程度と言われており、非常にコストがかかります。
この法則はソシャゲでも小売でもほぼ同じように作用しています。

つまり、一度獲得したユーザーが離れないように、常に新しい「消費する」ものを供給し続けること(=DAUの維持向上)が、売上を維持向上させるために必要な施策なのです。

特に通常クエストをカンストしたユーザー(上位ユーザー)がゲームから離れないようにする施策が必要です。なぜなら彼ら上位ユーザーが、売上の大部分を占めていることが多いからです。

ユーザーはすごい速度でシナリオをクリアしていくので、すぐにコンテンツが消費されてしまいます。
シナリオでは「カード」ドロップなどがありますが、基本的に多くのソシャゲーはポチポチするだけなので、コンテンツを消費する速度がコンソールと比べて異常に早いのです。
従ってある程度クエストを進めると、ゲーム内にあるコンテンツはすぐに無くなってしまい、ユーザーがやることを完了してしまうからです。

やることがなくなったユーザーはどうするか。
ゲームにアクセスすることが無くなってしまいます。
結果DAUが低下して、売上が低下する。これを回避するために運営会社はイベントを企画するのです。

ゲームに依ってまちまちですが、ソシャゲの課金分布はパレート最適であることが多いと考えられます。(私が運営していた案件も、似たような分布だったようです)
簡単にいえば、上位の20%が売上の80%を占めている状態です。

(コンソールの場合、販売の初動で販売して、コストを回収しようとするため、金額が比較的高くなります。かつ、初動以降は売上がかなり低下するので、特別パッケージなどを出して、できるだけ初動で沢山売ろうとします。ここらへんはソシャゲとだいぶ違う利益構造になっていますが、長くなるので今回は割愛します。)

クエストを全てカンストしてしまった上位ユーザーを離脱させることは、売上に大きな影響を与えます。
従って運営会社は多くのイベントを企画して、売上をキープしようと努力するのです。

ログインスタンプや無料プレゼントなども、DAUを維持向上させるリテンションの一種ですが、ここでは割愛します。

イベント運営の現状と課題については次回以降書いて行きたいと思います。